1973 オイルショックとダッコちゃん

歳を重ねるにつれて消えていく過去の記憶。自分の幼少のときの1番古いキヲクを思い出してみる。その時印象がつよかったこと、びっくりしたこと、うれしかったこと、こわかったことなど、強い感情とセットで記憶が定着し続けていることが多い。

オイルショックとダッコちゃん

1973年はオイルショックといわれていた。中東の原油価格が急騰し、物資が不足するかもしれない、特にトイレットペーパーがなくなると噂があり、各地で混乱したのである。いつの時も社会の極端な消費により、直近ではマスクが不足したりした。相場やものがなくなる混乱は、最近の社会の状況と似ている気がしてならない。当たり前にあるものがなくなるとなると、人間不安になってしまう。

それと同じくして流行したのがダッコちゃん。ビニールを膨らませた黒い人形で、腕がCの字になって腕や脚にはまって抱っこしているようで、ダッコちゃんといわれるらしい。うちにもそれがあって、自分に記憶があるころなので、流行してから数年経っていると思われる。不安な時頃誰かそばにいてほしい、くっついていてほしい、抱っこして欲しいという欲望なのか。最近はやった抱き枕と同じ心理のような気がする。

1973年戦後復興景気に水をさす経済不安と新しい時代を迎える不安が交錯した時代に自分は生まれたのだと思う。常に世の中は変化していくが、急激な変化に耐えられない人も自分の会社が破産したようにいると思う。でもそこで人生が終わりではないため、生きる方法を考え続けていかなければ、どんどん不幸になっていく。考えて生きていくことこそ、さらに人口が減るこれからの時代に必要なことである。

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